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選挙とは公競なりや書き苦怪挙 |
フォローしている知人。彼は今や映画で主演を張るほど大物になっている。その彼の映画にどういう経緯か私も友情出演することとなり、そのロケ現場である百貨店にいた。
ファッション・フロワーを借り切ってのロケである。相当カネかかってるなぁ、と半ば羨望の目で撮影風景を傍観していたところ、私たち朗読者の出番となった。
さっきまでは売り場でドタバタ劇を撮っていたが、今度はコンクリート打ちっぱなしの、倉庫かアトリエといった殺風景な大部屋。壁には大きな布画。抽象画なので何が描いてあるのか見当がつかない。が、そこから湧いてくる感情なり心象風景を詠まねばならず、背を押された私は衆人環視のなか、壁に沿って走りながら即興詩を大声で喚き始める。言葉が言葉を生む、全く意味のなさない自由連想。なんだか精神分析でも受けているようだ。羞恥心の柱をサルのようにひたすら駆け回った。
オーケーが出た。撮影が終わり、その時になって、私はようやく現場が立体駐車場だったことに気づく。が、結構、高い階での撮影だったようで、私の付き人か恋人か知人か判然としない女性が、下から早く降りるよう呼んでいる。縁から覗くと、彼女は既に地上に降りていて、ゲートが閉まるから急いで、と妙に急かすのだ。私の足元には衣装だろうか、左右に重いバッグがある。私はその一つを彼女が待つ地上へ放った。
投げ方が悪かったようだ。そのボウリング・ボール専用のようなバッグは途中の落下防止柵に当たった拍子に、その階へ弾け落ちてしまったのだ。私は慌てて階段を駆け下り、バッグが落ちたフロアーへ飛び込んだ。バリケードを渡しかけていた警備員がハッと動きを止めてこちらを睨む。私は構わず横を掠めてバッグを拾う。それから再び階段を駆け下りる。とにかく、間に合わねば、締め出しを食らう。いや。出されるのではない。閉じ込めらえれるのだ!
その後の記憶は曖昧である。果たして、私は彼女の車に乗れたのか。朧ろげながらも、なんとか間に合い、しかし、彼女に嫌味を言われたような気がするが、それは私の願望が作り出した自己都合の映像だったのかも知れない。しかし、覚醒後も、なんだかドタバタしていて、体が休養を欲しているのか、とも解釈出来た。というのも、昨日は午前中、一気に家事をこなして心臓が爆つき、午後からは俳句をブログに書くだけで一日を終えてしまったからだった。その疲れが一夜経っても尾を引いていた。ああ。「人生100年」なんぞ勘弁してくれ、が正直な気持ち、いや、身体なのだ。(長寿に税収を求めているのでは、と選挙日だけに、勘ぐってしまう。。。)
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