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【12月8日に寄せて その2】中原中也「サーカス」(昭和九年) ー茶色い戦争ありました。。。 [On December 8th—Pearl Harbor Day] Nakahara Chūya’s Circus (1934): “There Was a Brown War…”

  「ゆあーん、ゆよーん」  天才詩人の残した不朽のオノマトペである。しかし、その何とも童話チックな響きとは裏腹に、その詩「サーカス」は、「戦争」というものの本質−−冷酷さ、嘘くささ、滑稽さ等々−−が、小学生でも分かる言葉で綴られている。「サーカス」は、それに踊らされている大衆なのか、当局なのか。。。この詩を収めた詩集『山羊の歌』は昭和九年が発刊年。青空文庫によると、12月10日というから、ほぼ91年前の冬だ。今の世界はどうなのか。暗い気持ちと向き合いつつ動画を作った。 “Yuaaan, yuyooon.” This is the immortal onomatopoeia left to us by a genius poet. For all its fairy-tale charm, the poem Circus in which it appears speaks of the essence of war—its cold cruelty, its falseness, its absurdity—in words that even a child could understand. Is Circus about the masses being made to dance, or about the authorities who pull the strings…? The collection that contains this poem, Goat Songs, was published in 1934. According to Aozora Bunko, the date was December 10th—so it was the winter almost ninety-one years ago. And what about the world now? I made this video while facing that darkness within myself.

夢のはなし03 セクハラ演出家


夢のはなし03 「セクハラ演出家」


場所は校舎の屋上広場。と言っても、我々四人はレッキとした社会人劇団員。間近の公演のための稽古に余念ないのだ。
演出家は30代の青年。主宰ではないので、初顔だ。お互い遠慮があるからか、雰囲気が固い。力み過ぎの指導。不信感が募る。。。
やがて、隣りの女優を責めだした。ああだ、こうだ、と叱責する。それも、馴れ馴れしさを通り越して腕や背を叩きまくるのだ。自分の指導力不足と、我々俳優の不審な眼差しに苛立ってでもいるように。。。
私は我慢ならず、つい彼を怒鳴った。すると、彼はキッと私を睨むなり、ポケットからハンディー・カムを取り出して私にレンズを向けた。そして、ゆっくりとこちらに歩み寄るのだ。私は眉を顰める。なんだ、こいつは。

結局、彼はさっと背を向けると、どこかに姿を消した。雰囲気悪い指導者から解放された我々は戸惑うどころか気楽になって、校舎を見学。廊下に、睫毛と髭の長い老役者の写真が飾ってあり、私はつい見入ってしまう。自分そっくりだ、と。。。

さて、場面は急に本番明けの打ち上げ会場。居酒屋のようなところ。そこに、原作者である美人作家も列席していた(例の演出家は解雇されたのか、欠席)。私は彼女に惚れ込んでいるようだが、そのオーラが強いようで、なかなか相手にされない。会話も許されない。自身喪失。。。
しかし、チャンスは訪れた。宴もたけなわとなり、誰だろう、畳に酔いつぶれていた(それとも、ストレッチ?)彼女の足首を掴んで廊下へ引きずり出す無頼漢がいて、その瞬間、彼女が私の名を叫んだ。私は奮い立ち、彼女を救い起こすーー。

夢はそこで終わった。なんだか、蛇の生殺しの心境だったが、切ない甘さの目覚めだった。

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