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祝🐍巳年 切り絵動画 ヤマタノオロチ  Happy New Year of Snake Recitation Film"Kojiki (Ancient Japanese Legends),Yamatano-orochi-The Eight-Headed Serpent"" 

  昨年末、突然、腰痛に見舞われた。慣れぬ庭作業で歩行困難に。起床時などは着替えさえ出来なかった。それが始まったのが、ちょうどこの朗読動画に着手した頃である。 「蛇(オロチ)が降りてきた!」  これは退治せねば、と、三週間の格闘と度重なる「書き出し失敗」の末、完成したのが正月二日だった。お陰で、現在はなんとか歩けるまでに痛みは緩和している。悠久の魂魄が息づく神話と対峙するのは容易でない。恐るべし「言霊」である。 At the end of last year, I was suddenly struck by lower back pain. Unfamiliar garden work left me unable to walk. At times, like when getting up in the morning, I couldn’t even get dressed. This all began right around the time I started working on this reading video. “The serpent (Orochi) has descended!” I thought, I must vanquish it. After three weeks of struggle and countless "export failures," I finally completed it on January 2nd. Thanks to that, the pain has now eased to the point where I can walk somehow. Facing myths where eternal spirits reside is no easy task. The power of "kotodama" (the spirit of words) is truly fearsome. 太鼓朗読 古事記「八俣の大蛇」 Taiko Recitation: Kojiki "Yamata no Orochi–The 8-Headed Serpent" JPN Read/ENG Subs

「対話」と「共話」 その2 詞章『定家』のクライマクス(共話部分)

昨日の続き。
ドミニク、安田両先生が言われていた「共話」
つまり、相槌。
西洋の「対話」でなく
相手の話を引き取って続ける。
決して、
「やっ。でも・・・」と
よくやる否定や
「う、う、ううん」という頷きなどでない
日本独特の掛け合いーー
それがやがて
地謡(ギリシヤ演劇の「コロス=合唱団」的役割)によって
「風景」「自然」として描写され
二人(僧侶と式子内親王)の境界が曖昧となる。
曲中に法華経薬草喩品が唱えられるが
それが非常有情も成仏する、と謳っているように
大宇宙との一体化をも象徴するような作になっている
(ように思う)



宝生流『定家』の詞章(台本、、、のようなもの)から
その「共話」部分が現れる
クライマクスを抜粋する。


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(ワキー旅の僧)
(シテー式子内親王)
                     

中入

ワキ待謡「夕も過ぐる月影に、夕も過ぐる月影に、松風吹て物凄き、
      草の陰なる露の身を、念ひの玉の數々に、とぶらふ縁は有難や、とぶらふ縁は有難や。
後シテ  「夢かとよ、闇のうつつの宇津の山、月にも辿る蔦の細道。
シテ上  「昔は松風蘿月に詞を交はし、翠帳紅閨に枕を並べ。
地 謡   「樣々なりし情の末。
シテ   「花も紅葉も散々に。
地     「朝の雲。
シテ   「夕の雨と。
地     「古言も今の身も、夢も現も幻も、共に無常の、世となりて跡も殘らず、
      なに中々の草の陰、さらば葎の宿ならで、そとはつれなき定家葛、是見給へや御僧。
ワキ    「荒痛はしの御有樣やあらいたはしや、佛平等説如一味雨 随衆生性所受不同
シテ   「御覽ぜよ身は徒波の立ち居だに、亡き跡までも苦びの、定家葛に身を閉ぢられて、
      かかる苦しび隙なき所に、有難や。
シテ    「唯今讀誦給ふは薬草喩品よなふ。
ワキ    「中々なれや此妙典に、洩るる草木のあらざれば、
      執心の葛をかけ離れて、佛道ならせ給ふべし
シテ   「荒有難や、げにもげにも、是ぞ妙なる法の教へ
ワキ    「普き露の惠みを受けて
シテ   「二つもなく
ワキ    「三つもなき。
地     「一味の御法の雨の滴り、皆潤ひて草木国土、悉皆成佛の機を得ぬれば、
      定家葛もかかる涙も、ほろ/\と解け広ごれば、よろ/\と足弱車の、
      火宅を出でたる有難さよ。この報恩にいざさらば、ありし雲井の花の袖、
      昔を今に返すなる、其舞姫の小忌衣。
シテ   「面無の舞の
地     「あり樣やな。
シテ   「面無の舞の有樣やな。
地     「面無や面映ゆの、有樣やな
シテ   「本より此身は
地     「月の顏はせも
シテ   「曇りがちに
地     「桂の黛も
シテ   「おちぶるる涙の
地     「露と消えても、つたなや蔦の葉の、葛城の神姿、恥づかしやよしなや、
      夜の契りの、夢のうちにと、有つる所に、歸るは葛の葉の、もとのごとく、
      這ひ纏はるるや、定家葛、這ひ纏はるるや、定家葛の、
      はかなくも、形は埋もれて、失せにけり。



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