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【無意識と宇宙】唯識三十頌 Triṃśikā-vijñapti-mātratā (Thirty Verses on Consciousness Only)

  アインシュタインが「天才」と称した物理学者、ニコラ・テスラが説いたように、宇宙(万物)が周波数で出来ているとしたら、「読経」はその周波数を、その内容とともに発しているのだろうか。。。  ユングの集合的無意識のさらに奥を明かすらしい「唯識三十頌」を読誦してみた。宇宙に届くだろうか。。。 「唯識三十頌」 “Following Nikola Tesla—the physicist whom Einstein called a ‘genius’—if the universe (all things) is made of frequency, then perhaps chanting sutras releases those very frequencies along with the meanings they carry… I tried reciting Vasubandhu’s Thirty Verses on Consciousness-Only (Vijñaptimātratā-triṃśikā), which speaks of a stratum deeper than Jung’s collective unconscious—namely the ālayavijñāna. Will it reach the cosmos…?” Thirty Verses on Consciousness-Only (Vijñaptimātratā-triṃśikā) English Subtitles Version

(詩)テセウスなわたし



わたしがやってきた
市民はその奇跡を喜んだ
すっかり沈没したと諦めていたのだ
市民はわたしを永遠に顕彰すべく
早速、修復に着手した
新たな材木が使われ
完成品は美しく輝いた
わたしは風呂上がりのような
爽快感に浸った


わたしの昔を愛する仲間たちは
それを「偽物」と称し
廃棄された木片で
元のわたしを創り直した
朽ちた観は否めぬが
「これこそ本当のわたし」と
旧友たちは歓呼し落涙した

わたしは戸惑った
たちまち違和感に襲われた
確かに新たなわたしは
インスタ映えして人気だったが
懐かしい友らに偽物呼ばわりされると
いい気はしなかった
そして
老いさらばえた二号のほうこそ
本物に見えてきた
わたしはどうすれば
古いほうへ乗り移れるか考えた


仮に乗り移れたとしても
あの朽ち樣から察して
そう長持ちしそうになかった
立派に頑健に再建されているこちらこそ
確かに部品は新品の別物だが
本物そっくりである
いや
むしろ細部まで職人の手によるものゆえ
本物以上に本物
ならば
下手に冒険に出て失敗するより
人気者にとどまっているほうが賢明なのでは……

わたしは
まるでこれ見よがしに並べれらた旧型を横目に
来る日も来る日も
不眠に苛まれている
ああ
誰かわたしを決めてくれ、とーー

 【詩】→「dis」

【参考文献】
※NHKラジオ第一「50分deオーディオブック〜耳から広がる本の世界〜」
第二回「仕事に役立つオーディブック」(7月30日放送)で紹介された
『論理的思考力を鍛える33の思考実験』北村良子著 彩図社 を参考にした


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