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【建国記念の日に寄せて】雅楽朗誦『紀元節』“Kigensetsu”〜 National Foundation Day

  本日・2月11日「建国記念の日」に寄せて「雅楽朗誦」を制作。 タイトルは『紀元節』。元は唱歌を、朗読で構成。投票率が六割満たぬ選挙が終わり、冬季オリンピックで日の丸が揚がるなか、この日を迎える。これからの日本は、、、と考える一日。。。  Today, on February 11—Japan’s National Foundation Day—I released a new piece titled “Gagaku Recitation.”  The work is called “Kigensetsu.” It is based on an old school song, restructured as a spoken recitation. An election has just ended, with voter turnout failing to reach 60%, and the Japanese flag is being raised at the Winter Olympics as this day arrives.  It’s a day that makes me pause and wonder—what will become of Japan from here on?

(詩)テセウスなわたし



わたしがやってきた
市民はその奇跡を喜んだ
すっかり沈没したと諦めていたのだ
市民はわたしを永遠に顕彰すべく
早速、修復に着手した
新たな材木が使われ
完成品は美しく輝いた
わたしは風呂上がりのような
爽快感に浸った


わたしの昔を愛する仲間たちは
それを「偽物」と称し
廃棄された木片で
元のわたしを創り直した
朽ちた観は否めぬが
「これこそ本当のわたし」と
旧友たちは歓呼し落涙した

わたしは戸惑った
たちまち違和感に襲われた
確かに新たなわたしは
インスタ映えして人気だったが
懐かしい友らに偽物呼ばわりされると
いい気はしなかった
そして
老いさらばえた二号のほうこそ
本物に見えてきた
わたしはどうすれば
古いほうへ乗り移れるか考えた


仮に乗り移れたとしても
あの朽ち樣から察して
そう長持ちしそうになかった
立派に頑健に再建されているこちらこそ
確かに部品は新品の別物だが
本物そっくりである
いや
むしろ細部まで職人の手によるものゆえ
本物以上に本物
ならば
下手に冒険に出て失敗するより
人気者にとどまっているほうが賢明なのでは……

わたしは
まるでこれ見よがしに並べれらた旧型を横目に
来る日も来る日も
不眠に苛まれている
ああ
誰かわたしを決めてくれ、とーー

 【詩】→「dis」

【参考文献】
※NHKラジオ第一「50分deオーディオブック〜耳から広がる本の世界〜」
第二回「仕事に役立つオーディブック」(7月30日放送)で紹介された
『論理的思考力を鍛える33の思考実験』北村良子著 彩図社 を参考にした


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