スキップしてメイン コンテンツに移動

注目

【クリスマスは孔雀の聖歌で〜W.B.イェイツ「孔雀」】A poetry chant for Christmas Eve. “The Peacock” by W. B. Yeats

  本日はクリスマスイブ。七面鳥がふさわしいところだが、父親の県展入選の写真を使わせてもらうことにして、孔雀でお許しください。真っ白の羽の孔雀だが、動画制作中、彩色の誘惑に駆られ、ヴィジュアルに傾いてしまった。まあ、クリスマスでもあるし、美を意識してのこととご勘弁ください。 戦後80年も、残すところ一週間。戦闘機の代わりに「熊」が襲来する一年だった。来年こそ、まともな年になりますように。。。    動画の詩「孔雀」は、W .B.イエーツ、中期の詩集「レスポンシビリティーズ」所収。世俗的な富より美こそ、と謳う。グレゴリオ聖歌などとても歌えないが、たまには美しいものを、と原文の美麗さに乗って口ずさんだもの。お気に召していただければ幸い。  Today is Christmas Eve.  A turkey would be more appropriate, perhaps, but instead I have borrowed a photograph by my father—one that was once selected for a prefectural exhibition—and ask your forgiveness for presenting a peacock instead. This peacock, with its pure white feathers, was meant to remain unadorned. Yet during the process of making the video, I found myself tempted by color, and the work gradually leaned toward the visual. Since it is Christmas, I hope you will allow this indulgence as an offering to beauty.  Eighty years since the end of the war, with only one week left in the year. It has been a year in which “bears,” rather than fighter jets, came ru...

【訴うるべきもの無きの幸不幸】〜Caridad De La Luz "If Anybody Interested"を読んで

Nuryorican Poets CafeでMCをやっている
Bruja aka Caridad de la luz。
彼女の詩が所収されている詩集を電子書籍で買った。
先週木曜のオープンマイクの締め括りに
見事なライムで朗唱していたので
どうしても読んでみたかったのだ。
(英語の勉強にもなるし。。。)

調べてみると
ラップの楽曲も配信していた。
ツイッターのプロフィールから
学校でも詩作を教えているようだ。
(Mothというラジオ番組に生徒を送っているらしい)
早速フォローした。
(先週の私の動画まで添付してしまった。。。)

まだじっくり読めていないが
レイシズムがテーマであることは
変具リッシュの使い手でも分かる。
その訴求力爆裂する最終節ーー
 
       Terrorist interrogation 
       Modern-day enslavement 
       The color of your skin is under investigation
       Racial condemnation
       Ego inflation, superiority-complex implementation
       Stop-and-frisk statistics are rising for the innocent
       But if you aren't interested, don't listen to this gibberish
       Forget the politrix of this matrix that we're living in 
       It's all part of the system and it's always going go be like
       This
       If you aren't questioning the roots of white privilege
(Caridat De La Luz  "If Anybody Interested"  from"The Breakfast Poets Vol.4") 
 
ミネアポリスでの事件。
写真や動画を瞥見したが
いたたまれない。。。
そう言えば
先週のマイクはその二日後だっただけに
いささか重い朗読が多かった気がする。
その締めに披露頂いのが上記の詩だった。
著作権の許諾を得てないので翻訳は出来ないが
ちょっとシニカルなタイトルが示しているように
「他人事が助長してしまう災禍」が
見事な脚韻で連射されている。
スポークンワードの本領発揮といったところだ。
(実際、オンラインで聴いていても胸に迫った)
ああ。
こうした烈々たる気迫と表現を
スラム詩人を詩人と認めぬ「white privilege」ならぬ
「poet privielege」の輩に求めたとて虚しかろう。。。

さあ
明日は我が詩友がNYに挑戦。
そこからまたエネルギーを頂き
次週はいよいよ「ホンモノ」が試される第二作制作!
と、早朝から張り切ってやりかけの動画に向かったが
抜けぬ疲労に雑事
それから久々の詩友との長電話(それはそれで楽しかった)
が重なり進まなかった。
あと一週間
完璧に仕上げ
Brujaの詩も読み込んで
拙くだが、彼女に伝えたいーー。
今度の事件について
それに触発されたことなども。
もはや
半径2メートルの洒脱晦渋蘊蓄を
privilegeに捏ねくり回してなどいられぬ!


 訴うるべきもの無きの幸不幸

(Bruja aka Caridad de la luz の詩二篇所収)
 

コメント