スキップしてメイン コンテンツに移動

注目

【知恵こそ武器】ロック歌舞伎「勧進帳」  Wisdom Is the True Weapon — Rock Kabuki “Kanjinchō”

  かつて、戦争資料館の館長から聞いたエピソード。招集された市民が軍服を手渡され、着てみると小さく、交換を申し出ると「お前が軍服に合わせろ!」と怒鳴られたそうだ。  役所、役人というのはそういうものだろう。「勧進帳」(能「安宅」)は、そんな「人を肩に嵌めようとする権力」の計略を知恵で乗り切ろうとする痛快劇である。しかし、その機転と裁量は、ただ一日ぼうっと過ごして育まれるものではなかろう。権力の前で怯え、平伏し、従ってしまうのが常。だからこそ、弁慶のような智勇を兼ね備えた人物に、時代を超えた憧れを抱くのかも知れない。現代で言えば、大谷翔平だろうか。。。   「弁天小僧 菊之助」  に続くロック歌舞伎の第二弾。「大恩教主の秋の月」の季節ではないが、選挙が近いともあって、制作した「勧進帳」のように、投票用紙に自分の意見を書けば無効になる。「指定の名を」というのが権力側の意向。そこに民意が反映されるのか、、、いつもの疑問である。  Once, I heard an episode from the director of a war museum. Citizens who had been drafted were handed military uniforms. When one man tried his on, it was too small. He asked for a different size—and was shouted at: “Adjust yourself to the uniform!”  That, in essence, is how bureaucracies and officials tend to work.  Kanjinchō (from the Noh play Ataka ) is a rousing tale about overcoming exactly this kind of power—power that tries to force people to fit its mold—through wit and ingenuity. But such presence of mind and judgment are not cultivated by drifting through one’...

今村恒夫「手」 〜制作に忙殺。。。

「安達ヶ原」の改作(改悪?)に追われ
Twitterを見る暇もない
有難いことだ
思うに
仕事に忙しい人間は
あんな「無責任な井戸端会議」に
ウツツを抜かしてなどいられないのだ

おーっと、待て!
こういう言い方はイケナイ
忙しい人だって
ちゃんとチェックしたり
お知らせの投稿を忘れない
真面目人間はいる
誤解を招くようなことは慎むべきだーー
というのが
「ポリティカル・コレクトネス」
所謂「ポリコレ」と言うらしい

何かを発言すれば
気分を害する者がいる
「けしからん!」と
炎上を煽る者もいる
そうして発言者は
そんな意図は全くなかったのに
仕事を失い
世間体を失い
社会的に抹殺される。。。

アメリカではこの「ポリコレ疲れ」が蔓延しているらしく
逆に
他人を慮ることなくづけづけ物を言う大統領に
人気が集まる傾向がある、とのことーー

しかし
何かを言えば
「それはダメ」となると
もはや何も言えない
言わないほうが賢明となる
日本人の得意技ではないか!
とりわけ
Twitter大好き詩人たちなど
ポリティカルなことは何一つ言わない
もっぱら
我が出演イベントの告知ばかりだ

しかし
これもある意味「ポリティカル」ではなかろうか
実に「政治的」ではないか
賢い商魂ではないか
夕方、「2月が祥月命日」と勘違いして読んだ今村恒夫
(12月9日が命日だった)
その詩「手」は
土臭く、直裁的で、熱狂的だった
とても「手帖」で見ることの出来ぬ
火の玉のごときだった

現代は「熱い」のはダメなのだ
シッカリお勉強した優等生の
お経文でないとダメなのだ
それゆえ
その世界で名を上げたいポエマーらは
年間購読して必死に書き写したりする
「合格」をもらうために
「書き方」を学ぶ
「政治家」の誕生だ

(「俺、結構有名なんだよ」と
 T大先生が子供たちに言ってたなぁ。。。)

もっとも
生きること自体が「政治」なんだから
誰かを悪く言う資格は私になどない
しかし
それにしても
泥臭いものに胸揺すられるのは
昭和生まれゆえだろうか
デジタル・ネイティブにいかにも相応しく思える
ゲンダイシ。。。
「詩人」を名乗りたけりゃ
それに載ってから言え!、とディスられたものだが
この歳で
もはや「お墨付き」などどうでもいい
当面は
次回の朗読会に間に合わせたい動画を完成させられるかどうかで
いっぱいいっぱいである
そこで
笑ってもらえることが
何よりも私の「オヒネリ」なのである
(ワンコイン加われば、言うことないけどね)。。。




今村恒夫


俺達の手を見てくれ給え
ごつごつで無細工で荒れて頽すたれて生活の如ように殺風景だが
矍鑠かくしゃくとした姿を見てくれ給え
頑健なシャベルだ
伝統と因習の殻を踏み摧くだき
時代の扉を打ち開く巨大な手だ
りゅうりゅうと筋骨はもくれ上り
俺達の如く底力を秘めている
どきっどきっ脈打つ血管には
火よりも赤い革命の血が流れ
すべっすべっ皮膚は砲身の如く燿かがやいている
ペシャンコにひしゃげた爪は兄弟達の顔面の如ように醜いが
頑固で硬質で
彼奴きゃつ等の弾圧位びんびん弾き返すのである
干からびた田圃の如ような掌の亀裂も少しの悲しい色もなく
手其物そのものが光に包まれ
荒っぽい指紋が何と莞爾にこやかに明日を約束している事か
手は戦闘の意欲に燃え
胼胝たこは打ち固められた決心の固さ
目には見えないがあらゆる世界の同志の手と握り交され
広大な戦塵の列伍に副そい
采配の下る日を待ち侘びているのである
ぎゅっぎゅっ鳴っている闘志を聞く事が出来るだろ
来るべき俺達の世紀を見る事も出来るだろ
生々しい闘争の跡は皺の間に刻まれ
ぎゅーっと握れば奴等へ投げつける手榴弾
開けば奴等の土台を覆す鋤犂じょれいともなる
十本の指がびんびん働く行動は
何時いつも組織と統制の上での飛躍
手の中には先祖代々の魂が住み
搾られて空しく死んだ祖先の反逆が爆発し
焔の如く燃しきっているのである
真黒い手
節くれ立った手
時代の尖端に飛躍する手
振り廻すとびゅっびゅっ風が唸り
剣をとって立ち上った勇姿が思われ
彼奴等の頭を打ち摧き
彼奴等の城壁へ突喊とっかんする殺気がむらむら湧き立ち上がる
急がず焦せかず
手はじっと息をひそめ
鋼鉄製の情熱を沈め
軈やがて来る幾百万の同志が双手を上げて振り翳かざす日のために
同志を集め
同志を教え
耐え 忍び 潜勢力を貯わうる革命の使徒である



コメント