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【クリスマスは孔雀の聖歌で〜W.B.イェイツ「孔雀」】A poetry chant for Christmas Eve. “The Peacock” by W. B. Yeats

  本日はクリスマスイブ。七面鳥がふさわしいところだが、父親の県展入選の写真を使わせてもらうことにして、孔雀でお許しください。真っ白の羽の孔雀だが、動画制作中、彩色の誘惑に駆られ、ヴィジュアルに傾いてしまった。まあ、クリスマスでもあるし、美を意識してのこととご勘弁ください。 戦後80年も、残すところ一週間。戦闘機の代わりに「熊」が襲来する一年だった。来年こそ、まともな年になりますように。。。    動画の詩「孔雀」は、W .B.イエーツ、中期の詩集「レスポンシビリティーズ」所収。世俗的な富より美こそ、と謳う。グレゴリオ聖歌などとても歌えないが、たまには美しいものを、と原文の美麗さに乗って口ずさんだもの。お気に召していただければ幸い。  Today is Christmas Eve.  A turkey would be more appropriate, perhaps, but instead I have borrowed a photograph by my father—one that was once selected for a prefectural exhibition—and ask your forgiveness for presenting a peacock instead. This peacock, with its pure white feathers, was meant to remain unadorned. Yet during the process of making the video, I found myself tempted by color, and the work gradually leaned toward the visual. Since it is Christmas, I hope you will allow this indulgence as an offering to beauty.  Eighty years since the end of the war, with only one week left in the year. It has been a year in which “bears,” rather than fighter jets, came ru...

(今日な何の日)速けりゃいいってもんじゃない 梨木香歩『やがて満ちてくる光の』を語る(NHKマイあさラジオ「著者からの手紙」から)




本日8月25日は「インスタント・ラーメンの日」らしい。
昭和33年(1958 年)8月25日、世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」が日清食品 より発売されたことによる、そうだ。

さて、その「速さが自慢」に対抗する話が、これまた本日放送分の「NHKマイあさラジオ」で作家・梨木香歩から語られていた。それは実に示唆的なもので、小生も感銘を受けた。その内容「著者からの手紙 『やがて満ちてくる光の』を略述する。


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 『西の魔女が死んだ』という小説は、学校に行けなくなった女の子の話です。
 もうすぐ新学期が始まりますが、もしもその始業式に死にたいほど学校へ行きたくない小学生、中学生、高校生がいたら、「死ぬくらいなら学校行かないで下さい」とお願いしたいです。で、その小説の中に、

「自分が楽に生きられる場所を求めたからといって後ろめたく思う必要はありませんよ、シロクマがハワイより北極で生きるほうを選んだからといって誰がシロクマを攻めますか」

 という言葉が出てきます。で、繊細であることとか、気が弱いこととか、気が小さい事っていうのは、これから先、私たち、もしかしたら大切にしていただければならない資質のような気がしています。
 小心者であるからこそ見える世界があるし、気づけることがある。あの「西の魔女」のまいちゃんなんかの世界もそうです。スピードを出している車からでは見えないものがある。歩いているからこそ気づける野の花があるし、つゆの雫が光っていることも見える。
 クヨクヨ悩んでしまうっていう人は、要するにいろんなことに気付ける人で、それは才能なんです。鈍感ではない、ということです。これからはそういう才能を大切にしていく世の中になればいいなと思っていますし、この本の中でもやはりそういうことを一貫して語っていると思います。

【紹介本】

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