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【為政者よ、見習え!】海陸の賊徒を討ち、国家人民を安ず〜印度副王宛 豊臣秀吉書翰 〜天正十九 (1591)年

  20日の投票日に向けて、参議院選挙たけなわ。  全ての言葉が空虚に響いてならない。  為政者よ、政治家よ、候補者よ、「吾邦(わがくに)已に晏然(あんぜん)たり」と言い切る秀吉を見習え!、との思いで制作。当時の覇権国ポルトガル国(ポルトガル領インド)の副王に容赦ない関白の気概が伝われば幸いです。 印度副王宛 豊臣秀吉書翰 〜天正十九 (1591)年 

詩「あいにく」




「あいにくの雨」と
お天気おネエさんはいいます
「あいにく」って
「生きるのが憎い」と
書くんですね
そんなに雨って
憎らしいですか?

あたしは逆で
雨だと
必ず河童さんに会えるから
好きです
誰もいない河原へ
「会いに行く」のです

河童さんは
漂流物を楽器にして
即興演奏してくれます
片目に眼帯のあたしは
(ものもらい、なのです)
そのクセナキス 張りの超絶技巧に合わせて
舞踏を披露します
服が濡れてもへっちゃらです
あたしは雨の中
全身から湯気を上げつつ
乱舞します
ヤなことが全部消えます
そのうち
踊ってるあたしも消えます
そこだけ
飛沫の柱が回転し
竜巻となって
天と地を結びます
そのエネルギーたるや
地球を貫きそうなほど

季節があるのは
軸が少し傾いてるからと
理科の授業で教わりました
傾いてていいんです
真っ直ぐでなくたっていいんです
妙に優しくなくても
昨夜は塾で
「インギンブレー」を学びました
丁寧過ぎてかえって失礼という意味らしい
そうです
毎日、晴れてたら
地球に無礼です
草や木が育たない
人間だってそうです
ずっと晴れが続いたら
ひと雨欲しいって言います
まったく都合がいいのです

そんなおとなを吹き飛ばしたくて
あたしは無礼をやるのです
裸足で雨の中を
「ダメ」と言われてる河原で
竜巻になるのです
インギンブレーの礼服は
カモメの翼に飛び去り
透明で巨大な三つ編みと化して
天地を結ぶ
「水兵リーベ僕の船」を
遥か眼下に見下ろしつつ
ガイアのあたしは
河童さんの鼓動のような連打に鼓舞され
錐揉み式に伸張する
雲を抜け
大気圏を突き破り
ブラックホールを縛りつつ
宇宙の端をUターン

会社員のパパのパパのパパのパパの……
事務員のママのママのママのママの……
二重螺旋を繋ぎ合わせた距離も
それくらい?

目眩がして
ようやくT字に止まると
河童さんが
やじろべえに揺れていた
霧雨の山の端に
陽光が斜めに射している
薄く虹が掛かっていた

「憎い」うちは
リーベだね?



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