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【狂言小唄】『笑いの呪文』(超絶誤訳・音声変換)原作:ヴェリミール・フレーブニコフ

  我が国は西側陣営なので、ロシアの情報はなかなか入ってこない。いや、「敵側」のフィルターがかったものばかり、という印象だ。大昔、成人祝いに『ドストエフスキー全集』を古書で買おうとしたほどのロシア文学ファンである小生は、そこで、ロシア詩でも朗読してみるか、と調べるなかで出会ったのがヴェリミール・フレーブニコフの『笑いの呪文』だった。  しかし、学生時代、せいぜいドイツ語を第二外国語として学んだだけの小生には、ロシア語の音読などハードが高過ぎる。それでもアプリ再生で練習を重ねるうちに、「超絶誤訳・音声変換」で読むことを思い付いた。難しいロシア語発音を日本語に当てて、忠実な翻訳ではない、全く別の詩作を試みることにしたのである。折りしもイラン戦争中で、そんな情勢にも触発を受けることとなった。  狂言風に詠んでみた。(謳ってみた)。もともと「笑いの呪文」だけに、狂言が合っていると思った。動画は映像を添えられるので、言葉と絵のコラボが互いの「語られない部分」を補ってくれる。そのギャップが際立つものが出来たと思う。  As our country belongs to the Western bloc, information from Russia is not easily accessible. Or rather, much of what we receive feels filtered through the lens of an “enemy.” As someone who has long been fond of Russian literature—so much so that I once considered buying a second-hand complete works of Fyodor Dostoevsky as a coming-of-age gift—I found myself wondering if I might try reading Russian poetry aloud. It was in that process that I encountered Velimir Khlebnikov’s "Incantation by Laughter."  However, having studie...

ステキな一日?


昨日は、奇跡的に連日続いていた倦怠感がなくなっていて
「午後から大雨」という予報を無視して
一時間以上かかるポエトリー会場まで行く気になった
悪天にもかかわらず会場はかなりの人数になった
私は付け焼き刃とあって稽古不足の歌舞伎調は数度噛んでしまった
おまけに払えないのに同人誌を求めてしまい
恥をかくとともに、歌人のかたにも顰蹙を買うこととなった(涙)

些か忸怩たる思いを抱いて会場を出、地下鉄に乗った
開くことのなかった傘を杖のようにして着座すると
いかにも「部活(大会)帰り」といった
「FILA」シャツの女子二人が斜め前に並んで座していた
彼女らの一人が私を一瞥するなりニヤッと隣りへ笑いかけた
私のいでたちーーサングラスに無精髭
役作り(大泥棒・ぴんぴん小僧IKU NO SUKE)のためのゼブラ縞シャツが
いかにも盗人といった印象を与えたのだろう
その娘がなぜか身を真後ろの窓ガラスへひねり
自撮りをするように手にしていたスマホで撮影する
それから元の姿勢に戻ると、画面を苦笑しながら撫でて
やはり隣りに見せている
そうしてLINEにでも投稿し
「泥棒さん見っけ」などと言って
仲間内で笑い合うのだろう

私はサングラス越しにその挙動を睨んでいたが
正面を向いた娘は私をチラッとも見ず
しかしニヤけ微笑は浮かべたまま平然と座している
私はよほど娘を怒鳴りつけてやろうかと思ったが
もう駅に着く頃だったし
少々疲れてもいたので我慢した
ひょっとして盗撮など思い過ごしかも知れないではないか
いや
わざわざ背を私に向けるように捻って自撮りするというのは
盗撮に間違いない
くそっ! なんて日なんだ!
駅は終点だったので
私はいったん降りたが
むかっ腹が収まらず鉢合わせないものかとホームを引き返した
が、突き当たりまで行ってもすれ違うことはなく
結局、胸中で悪態をつきつつ乗り換え駅に向かった

ちっ。ああして他人を笑い者にする娘など
立派な大人になれるはずない
いやいや
そういう俺だって
弱いものイジメはしてきたし
今だってこうして他人を悪罵する
その結果(あるいは、その原因?)
俺は幾つになってもウダツのあがらぬ老いらくだ
ああ、今日はホントに素敵な一日だぜ!

荒む心と楽しげな顔たちを肩で切りながら
地下街を歩いていると
不意にその日の朝のラジオを思い出した
「私は私を褒めたい」で一躍有名になった元女子マラソン選手
有森裕子のインタビューである
彼女のコーチだった小出監督の言葉
「せっかく」ーー

物事には意味がある。いや、意味を持たせる。
だから、故障したとしても「なんで」と嘆くのでなく
「せっかく故障したのだから、休もう」
「せっかく故障したのだから、今、出来ることをやろう」
全てをポジティブに解釈するのだ、とーー。
(「ラジオ深夜便」明日への言葉 6月29日から)

なるほど、じゃあ「せっかく盗撮されたんだから、これをネタにするか」……。

私は怒りに高ぶる胸を
そうして何とかクールダウンさせつつ駐車場に向かったのだった








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