スキップしてメイン コンテンツに移動

注目

【白秋はロックな詩人〜北原白秋「邪宗門秘曲(ロック)」】

  北原白秋、と聞くと、真っ先に童謡のイメージを抱く。しかも、金子みすゞと並んで教科書に載るような実に優等生的名作ばかりで、荒みきった小生には退屈で仕方ない。だから、長い間ノータッチだったのだが、ふと「邪宗門」という言葉に引っかかるところがあり、「青空文庫」を閲覧してみて仰天した。かくもキレキレの白秋にお目にかかるのは、遅まきながら初めてだったのだ。童謡のイメージが見事に粉砕された瞬間だった。と同時に、ロックビートが耳に蘇ってきて、それで朗誦することにした。詩人の若き時は、なぜこうも尖っているのだろう。歳を取り名声や勲章を手にすると、鋭さはなまってしまうのか。政治にしろ芸術にしろ、「みんなに愛される」のは、結局「誰にも愛されない」ことか。「嫌われ者」が理想?  When I hear the name Kitahara Hakushu, the first thing that comes to mind is children’s songs. And not just any children’s songs, but those impeccably “model-student” masterpieces that seem to belong in school textbooks alongside the poems of Kaneko Misuzu. For a jaded fellow like myself, they were simply too wholesome to be interesting.  So for a long time, I left Kitahara completely untouched. But one day, the word Jashūmon somehow caught my attention. I looked it up on Aozora Bunko—and was astonished.  This was the first time, late though it may have been, that I had encountered such a sharp-edged, dazzlingly intense Hakushū. In that moment, my image...

ジャムと本質


知人に手作りジャムをもらった
これが美味いのだ
どんな有名ブランドのものより
どんなオーガニック通販より
美味い
「保存料も着色料も一切入ってないから
早く食べて」とのこと
でも
なるべく長期間賞味したいから
チビチビと頂くことにするーー

ブログだのツイッターだのを始めて
二ヶ月経った
なんとか振り向いてもらおうと
愚にもつかぬことを
毎日せっせと書き連ねてきた
人をフォローし
されてきた
毎日ウェブをチェックする
そこに記されていることが
本当かどうかなど二の次
一番の興味は
アクセス数である
自分がどれだけ売れてるかである

売るためには
ある程度の演出をする
虚偽とまでいかぬにしろ
尾ひれをつけてモったりする
その典型が自撮り加工だが
似たり寄ったり
沢木耕太郎ではないが
カッコいい表現(プレゼン)の
コーディネイトがあってこそ
見る(知る)に耐えるのだろう
オブラートがなければ
苦い薬は服めない
マシュマロでなければ
厳しい現実は痛い

斯くして我々は
幾重にも重ねられたフィルターを通して
物事を認識する
(認識したような気になる)
アクセスの増減が自分の価値、と
一喜一憂する
置いてかれたくないばかりに
掌からスマホを離さない
だから
必死に食ったものを投稿する
行った場所をひけらかす
受賞を自慢する
絶対に
前夜の閨事がいかにステキ
(もしくは、ヒサン?)だったかなど
明かさぬくせに。。。

当たり前だ
そんなものを載せると
一気に炎上
アカウント停止である
恥になるようなことはやらない
みんな、うまいことやっている
うまいことホラを吹いては
モッたりして
我が存在(価値)を
100%本質を語るわけではない
(むしろ、虚像を示す)数字で確かめる
二次元の我が身を棚に上げ
フェイク、フェイクと騒ぎ立てる
同じ穴のムジナと気づかない
「情報」の授業でリテラシーを学んでいても、だ
頭で分かっても
心はそうも行かない
ネットは情報以上に情緒を籠絡させる
強粘性の網なのだーー


ジャムに話を戻す
確かにジャムもネバネバする

時に人や世を害する
化学物質や科学技術と異なり
保存料も着色料も入ってない
純然たる手作りが
不味く有害なはずない
(瓶はちゃんと消毒済み)

私はその絶品を
工場で量産される
取り換え可能なものとは違う
世界でひと瓶しかない甘露を
チビチビ舐めながら安堵した
美味いと感じれる我が舌に
レトルトよりおふくろの味に
軍配を上げるであろう味覚に
(かの有名な資産家が言っていたと記憶する
「フェミレスのほうが美味い」とーー)

そして
ちょっとゾッとした
このまま
シリコンと廃油を摂り続けるなら
空っぽの終電にひとり
スマホを覗きつつ取り残される
マツコロイドよろしく
固まってしまうのではないか、と
「冷たい手」と突っ撥ねられた
別れの宵のように。。。











コメント