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【知恵こそ武器】ロック歌舞伎「勧進帳」  Wisdom Is the True Weapon — Rock Kabuki “Kanjinchō”

  かつて、戦争資料館の館長から聞いたエピソード。招集された市民が軍服を手渡され、着てみると小さく、交換を申し出ると「お前が軍服に合わせろ!」と怒鳴られたそうだ。  役所、役人というのはそういうものだろう。「勧進帳」(能「安宅」)は、そんな「人を肩に嵌めようとする権力」の計略を知恵で乗り切ろうとする痛快劇である。しかし、その機転と裁量は、ただ一日ぼうっと過ごして育まれるものではなかろう。権力の前で怯え、平伏し、従ってしまうのが常。だからこそ、弁慶のような智勇を兼ね備えた人物に、時代を超えた憧れを抱くのかも知れない。現代で言えば、大谷翔平だろうか。。。   「弁天小僧 菊之助」  に続くロック歌舞伎の第二弾。「大恩教主の秋の月」の季節ではないが、選挙が近いともあって、制作した「勧進帳」のように、投票用紙に自分の意見を書けば無効になる。「指定の名を」というのが権力側の意向。そこに民意が反映されるのか、、、いつもの疑問である。  Once, I heard an episode from the director of a war museum. Citizens who had been drafted were handed military uniforms. When one man tried his on, it was too small. He asked for a different size—and was shouted at: “Adjust yourself to the uniform!”  That, in essence, is how bureaucracies and officials tend to work.  Kanjinchō (from the Noh play Ataka ) is a rousing tale about overcoming exactly this kind of power—power that tries to force people to fit its mold—through wit and ingenuity. But such presence of mind and judgment are not cultivated by drifting through one’...
時の記念日(自作動画「船が来た」より )

あれは映画『アメリカン・ビューティー』のオープニングだったと記憶する
1999年、第72回アカデミー賞で作品賞を受賞した悲しくもグロテスクな怪作
冒頭、ケビン・スペーシー演じる冴えない中年サラリーマンが
憂鬱な口調で独りごちる一節

「今日という日は、残りの人生の最初の一日」ーー

だからって、映画の人物のように好き勝手やってもいいってわけじゃないけれど
夜(というより、私の場合は夕刻!)、枕に頭を沈めるとき
全身に鈍重な疲労感を覚えると
もう「いいね」だの「本の出版」だの、
かの怪作の「テーマ」だった「幸福な家庭」だの
どーでもよくなり
ただ、この倦怠の暗雲が消え去って
五月の晴天のごとく爽快な心身に戻ってくれさえすれば充分という
無欲な修行僧の心境になる
もっとも
そういう体調であっても自己顕示欲と功名心燻るさもしい魂は
とてもダライ・ラマなどにはなれそうにないが。。。

今日は健診の結果が出る日だった
数値はいずれもさして問題ない、とのことだった
厄年に見立てが出た「慢性疲労」と同じ状況である
あの時も、全ての数値に異状は見られなかった
担当医は首をひねり、心療内科を勧めた
軽い抗うつの薬も処方された
が、薬で治るものではなかった
私はネットや図書館で慢性疲労の専門医の著作を読み漁った
今や故人となられている甲田光雄先生の本だった
彼は「1日2食と運動」を提唱していた
私は早速、実践してみた
それまで「食っちゃ寝」の無為徒食で膨れていた腹と頬を瞬く間に凹み
痩せたものの
文字通り、体も心も軽くなった
十分も歩けなかったが、90分を平気で速歩可能な体に引き締まった
しかし
そんなストイックな生活は一年ともたなかった
ちょこちょことつまみ食いをした
2食に、半食ほどの夕餉が加わった
それでも、かつてのような固太りにまでは戻らず
騙し騙し今日まで来ていたが
それが祟ったのか
二、三年前から疲れ易い体質になってきた
メンタル的にもしんどさがとみに感じられる
おまけに、Webへ再始動を敢行
いささか背伸びの感は否めないが
乗り掛かった船をそう易々と降りるわけにはいかないし
降りたくはない
そんな気概で動画を作り始めた
その初めての作品『船が来た』の中間部ーー

 船が来た
 こんなに早く
 どうしたと言うのだろう
 船が来ることは分かっていた
 しかし
 こんなに早く来ようとは
 夢には思わなかった
 一体、私は
 何を持って行けばーー

今日は「時の記念日」
最先端の病院は
まるで「ブレードランナー」の未来都市のごとく
総ガラス張りでピカピカに光っていた
どこにも
死の匂いなど感じられない
まるで
それこそが最大の敵のごとく
医者たちは汗水を迸らせて施療を行なう
身内は「とにかく生きていて」とばかりに
何本ものチューブの体を撫でさする
私が本当に本当に酷い倦怠のため
息も上がるほどの最悪な床で思うことは
「永遠の安らぎ」である
が、皮肉なことに
朝は必ずやってくる
起きねばならない
働く
パソコンを起動させる
SNSを開く
キーを打つ
いや
打たされる
ツイートしながら
あのサラリーマンの呟きは消えている

「今日という日は、残りの人生の最初の1日」ーー

ああ
こうしてつらつらと書いているうちに(読んでいるうちに?)
もう時間が過ぎてしまった
お互い貴重な時間である
(と、言われたことがある。せっかく会ってあげたのに、と。。。)
今日は「時の記念日」
一年に一回は
そんなことを顧みても悪くはない気がする



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