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【2月15日に寄せて】ロック詩 高村光太郎「シンガポール陥落」/[In Reflection on February 15] Rock Poem —Takamura Kotaro, “Singapore Falls” (1942)

 1942年2月15日の日本軍によるシンガポール陥落に寄せて、高村光太郎が詩を発表。『シンガポール陥落』をロック詩で再現。     In response to the fall of Singapore to Japanese forces on February 15, 1942, Japanese poet Takamura Kotaro wrote his poem  “Singapore Falls” (1942)     Here, I bring the poem back to life as a rock poem.

孤友の日(こどものひ)。

わたしは何を待っているのか
わたしはわたしを待っているのか
わたしはそれを釣り上げることが出来るだろうか
釣り上げたところで、果たして、それはしあわせだろうか
しあわせは水揚げされて、ぴしぴしとのたうち回り
やがてコロリと参ってしまう
それなら黙って見過ごしてあげたほうが
両者にとってしあわせなのではなかろうか

男と女の間には深くて暗い川が流れているらしいが
わたしとわたしの間にも
それと同様の川が流れているのではないか
船を漕いで垣間見る川面に
時折り美女が現れ
しばし幸福に浸る

しあわせはマーメイド
釣り上げることはない
「詩はただ病める魂の所有者と
孤独者との寂しい慰め」
なにも、三越や伊勢丹に行かずとも
Amazonや楽天で探さずとも
静かな孤りのうちに
煌めいていたりするのだーー

(萩原朔太郎の言葉を引用した)




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