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注目

【文語のエロティシズム】〜蒲原有明『有明集』から「愛欲の詩 四篇」を。

  文語(明治期)の色気を求めて土井晩翠から探索を始めたが、「詩人」のバロディーが浮かんだだけで、格調高いがエロティシズムは残念ながら見出せず、続く詩人として「蒲原有明」を読んでみた。  複雑な語彙やリズムを駆使した象徴派詩人として、『独絃哀歌』『春鳥集』『有明集』などを発表。薄田泣菫と併称され、北原白秋、三木露風らに影響を与えた。   蒲原有明(Wikipedia)  死とエロスの香り漂う「われ迷ふ」を作曲してみたが歌で終わるのが物足りなく、朗読することに。  文語の色気をご堪能あれ。 **The Eroticism of Literary Japanese** — Four Poems of Desire from Kambara Ariake’s *Ariake-shū* In search of the sensuality of Meiji-period literary Japanese, the exploration began with Doi Bansui. But aside from the parody “The Poet,” what emerged was grandeur and dignity rather than eroticism. So the search moved on to Kambara Ariake, one of the major poets who emerged after Doi Bansui. A Symbolist poet known for his intricate vocabulary and rhythms, Ariake published such collections as *Dokugen Aika*, *Shunchōshū*, and *Ariake-shū*. Often mentioned alongside Susukida Kyūkin, he went on to influence poets including Kitahara Hakushū and Miki Rofū. from "Kambara Ariake (Wikipedia)"  蒲原有明(Wikipedia) A musical setting was first made f...

知ってるつもり、分かったつもり? (「ラジオ深夜便」ぼくたちの旅する生き方 池澤夏樹×石川直樹)

世界が「令和」に征服されているから、改元の話題はやめる。
代わりに、早朝の対談が素晴らしかったので、それについてを。

自分を更新(アップデート)

池澤夏樹と石川直樹。両者は「旅」する作家と写真家。とりわけ、石川は23歳当時、七大陸最高峰の世界最年少記録を達成した冒険家(後年、記録は破れる)。しかし、石川自身、冒険家にはなれない、と。身を削ってまで極点を制するのでなく、今は、キツい環境の中に身を置くことで、自分を更新(アップデート)することのほうに関心がある、と。そこで出会う風景を、中判のフィルム・カメラに収めるのが仕事。だから「写真家」と名乗っている。

都会では、エアコンを使って周り(環境)を変えようとする。が、エベレストその他の局地では自分が変わるしかない。日常では「12時になったから昼食」「10時だから寝る」といったルーティーンをなぞるが、大自然にいると、呼吸ひとつとっても意識せざるを得なくなる。変化を恐れず、我が身体と常に対話しながら目的地に向かう。そんな数ヶ月を過ごすと、自分の中身がすっかり変わっている。0になって、色んなアイデアが浮かぶ。これが爽快なのだ、とーー。

とにかく出ろ!

今度は、旅の作家。世界はネットだけじゃない。それで良しとするのは勿体無い。素人ばかりの社会だけど、プロを尊敬して欲しい。それだけ彼らは現地へ行き、命がけで取材する。力のある作品が提供出来る。お手軽に撮って交換ではないのだ、と。ああ、彼の作品、そして編纂する文学全集の愛読者だけに、耳が痛い。御歳73の文豪はただの小煩い爺やではないのである。
 

世界を気にすること

旅に出れば、帰国してもその地が気になる。そこで出会った人々や風景が、報道されることで記憶に立ち上がってくる。無関心でいられない。「知った気」でいられない。

旅は日常に

良質な文学に触れる、会社を興す、子育て等々、、、新たなことを始めるのも旅だ。車椅子のお世話になっても、角のタバコ屋に行くまでが旅だ。自分の力量をちょっと超えることに挑む。ぼーっと生きてんじゃねえよ!、と、また厳しい作家。
石川はその点、楽天的。「知ってるつもり」じゃなく、世界と向き合うこと=旅はそれ自体、面白いし、楽しい、と。私も「福ポエ」での会話を思い出した。底が開いた靴が笑って見える。それだけで笑えるじゃないか。人生を楽しむための「詩」なんだ、と死から生還した彼の言葉が印象的だった。

(※内容を趣旨に沿って、所見を交えつつ略述した)


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