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祝🐍巳年 切り絵動画 ヤマタノオロチ  Happy New Year of Snake Recitation Film"Kojiki (Ancient Japanese Legends),Yamatano-orochi-The Eight-Headed Serpent"" 

  昨年末、突然、腰痛に見舞われた。慣れぬ庭作業で歩行困難に。起床時などは着替えさえ出来なかった。それが始まったのが、ちょうどこの朗読動画に着手した頃である。 「蛇(オロチ)が降りてきた!」  これは退治せねば、と、三週間の格闘と度重なる「書き出し失敗」の末、完成したのが正月二日だった。お陰で、現在はなんとか歩けるまでに痛みは緩和している。悠久の魂魄が息づく神話と対峙するのは容易でない。恐るべし「言霊」である。 At the end of last year, I was suddenly struck by lower back pain. Unfamiliar garden work left me unable to walk. At times, like when getting up in the morning, I couldn’t even get dressed. This all began right around the time I started working on this reading video. “The serpent (Orochi) has descended!” I thought, I must vanquish it. After three weeks of struggle and countless "export failures," I finally completed it on January 2nd. Thanks to that, the pain has now eased to the point where I can walk somehow. Facing myths where eternal spirits reside is no easy task. The power of "kotodama" (the spirit of words) is truly fearsome. 太鼓朗読 古事記「八俣の大蛇」 Taiko Recitation: Kojiki "Yamata no Orochi–The 8-Headed Serpent" JPN Read/ENG Subs

歯とソクラテス(歯科治療中に思うこと)

有権者の半分も足を運ばぬお祭りが去るも、吾輩の歯科治療はまだまだ続いている。
左上、奥から二番目。明細書の「算定した診療報酬の項目の名称」に「根管貼薬処置(3根)」とある。これが4回も続いているのだ。つまり、それほど病根が深いらしい。(なんだか、私の宿業のよう。。。)

寝心地のよい診療椅子で大口を開き、削られたり挿されたり塗られたりしながら思うこと。それは、「たかが歯一本、痛むだけで、こんなに苦しまさせられるのか」ということ。歯の大きさは臼歯でも1センチあるかなきか。それが蝕まれ、疼くだけで、生活困難に陥る。ほっといたら、黴菌が全身に回って命まで危うくする。目に見えぬウィルスに、その数千・数万・数億倍も大きな人間がやられる。「大きいことは良いことだ」が聞いて呆れる。重要なのはボリュームではなく中身なのだ!

さて、二番目に思うのが、職業について。こうして朝から夕方遅くまで他人の歯を治療する先生は偉いなぁ。お医者さんもそうだ。病気の百貨店だけに、つくづく思う(まあ、最近は患者よりパソコンに喋る先生がたが多いが。。。)
しかし、である。そのお医者さん、また、ポスター貼りっぱなしの「先生」、大学教授、評論家、国際ボランティアにも当たるタレントさん、などなどの「偉いなぁ」と思うかたがたも、ご飯は食べる。そのご飯、端的に言えば「お米」「野菜」「お肉」を作ってる農家さんのほうがもっと偉いのでは。そして、吾輩のごとく、愚にもつかぬ創作を性懲りも無くやっている存在は、米・野菜も作れなければ、歯一本も治せやしない。「生きるべきか・死ぬべきか」と記者的質問をされると、答えは明らか。いや。文学や映画やアートによって勇気や癒しを得ている人もいるだろう。生きる活力になっている人もいるだろう。そう考えると、誰が偉い、誰が偉くない、といった問題ではなかろう。そんな、職業で人を判断すること自体、傲慢なのではないか。ソクラテスから叱られそうである。「私は働いていない。「金銭を稼ぐ」という意味での労働のとこだ。だが、私は私の使命(ミッション)に従ってアテネの青年たちに『無知の知』を促しているゆえ、偉いのである」とーー。

そんなこんなで、気づいたら「お疲れさま」と衛生士のお姉さんに声掛けられた。まさか、「歯医者でソクラテス」など吾輩くらいだろう。ちょっとした治療でも力んでしまい、ぐったりと会計をソファで待っていると、窓外に歯ブラシが!

何事も、「これ」と思い込んだら、一途(いちず)な吾輩なのである。。。

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