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祝🐍巳年 切り絵動画 ヤマタノオロチ  Happy New Year of Snake Recitation Film"Kojiki (Ancient Japanese Legends),Yamatano-orochi-The Eight-Headed Serpent"" 

  昨年末、突然、腰痛に見舞われた。慣れぬ庭作業で歩行困難に。起床時などは着替えさえ出来なかった。それが始まったのが、ちょうどこの朗読動画に着手した頃である。 「蛇(オロチ)が降りてきた!」  これは退治せねば、と、三週間の格闘と度重なる「書き出し失敗」の末、完成したのが正月二日だった。お陰で、現在はなんとか歩けるまでに痛みは緩和している。悠久の魂魄が息づく神話と対峙するのは容易でない。恐るべし「言霊」である。 At the end of last year, I was suddenly struck by lower back pain. Unfamiliar garden work left me unable to walk. At times, like when getting up in the morning, I couldn’t even get dressed. This all began right around the time I started working on this reading video. “The serpent (Orochi) has descended!” I thought, I must vanquish it. After three weeks of struggle and countless "export failures," I finally completed it on January 2nd. Thanks to that, the pain has now eased to the point where I can walk somehow. Facing myths where eternal spirits reside is no easy task. The power of "kotodama" (the spirit of words) is truly fearsome. 太鼓朗読 古事記「八俣の大蛇」 Taiko Recitation: Kojiki "Yamata no Orochi–The 8-Headed Serpent" JPN Read/ENG Subs

95才の作家は1日一万歩

今月・4月17日に95歳を迎える現役の影絵作家・藤城清治氏。
その展覧会「愛 生きるメルヘン展」が昨日4月13日から5月26日まで、宮崎県立美術館で開催される。例のごとく「ラジオ深夜便」明日へのことばでのインタビューで知った。

インタビューで心に残っている言葉を要約で。
90才を超えて、なお、1日1万歩を欠かさない理由を問われ、
「生きる力をどこまで保てるか。体の内から出る作品、本物の作品を作りたい」とーー。




うちに見つけた絵本が「浦島太郎」。物理学者の中谷宇吉郎が我が子のために書いたという童話に影絵をつけた。表紙の竜宮の姫がなんとも妖美なのだ。
グリム、アンデルセン、最近では「爆笑問題」太田光氏の小説とコラボ絵本も出されている。インタビュアーは「見えない風まで見える」と表現していたが、まさに臨場感に富む、目眩く幻影世界。。。

そんな、一言で「メルヘン」と片付けられない作品群は、実は、冒頭のたゆまぬ脚力強化によって生まれているのである。

インタビューを聴いていて、村上春樹を思い出した。彼は毎朝数十キロ走っているとのこと。エッセー『走ることについて語るときに僕の語ること』(講談社)で、「真に不健全なものを扱うには、人はできるだけ健康でなくてはならない。それが僕のテーゼである。つまり不健全な魂もまた、健全な肉体を必要とするわけだ」「息長く職業的に小説を書き続けていこうと望むなら、我々はそのような危険な(ある場合には命取りにもなる)体内の毒素に対抗できる、自前の免疫システムを作り上げなくてはならない。そうすることによって、我々はより強い毒素を正しく効率よく処理できるようになる。言い換えれば、よりパワフルな物語を立ち上げられるようになる」ーー

齢95の影絵作家が望む「本物」とは、まさに、これではなかろうか。その証拠に、彼の描く人物たちの目は、見るものを射すくめる命が宿っている。指を片刃カミソリで傷つけながらも、巨匠は常に命を彫り続けているのだ。




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