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【白秋はロックな詩人〜北原白秋「邪宗門秘曲(ロック)」】

  北原白秋、と聞くと、真っ先に童謡のイメージを抱く。しかも、金子みすゞと並んで教科書に載るような実に優等生的名作ばかりで、荒みきった小生には退屈で仕方ない。だから、長い間ノータッチだったのだが、ふと「邪宗門」という言葉に引っかかるところがあり、「青空文庫」を閲覧してみて仰天した。かくもキレキレの白秋にお目にかかるのは、遅まきながら初めてだったのだ。童謡のイメージが見事に粉砕された瞬間だった。と同時に、ロックビートが耳に蘇ってきて、それで朗誦することにした。詩人の若き時は、なぜこうも尖っているのだろう。歳を取り名声や勲章を手にすると、鋭さはなまってしまうのか。政治にしろ芸術にしろ、「みんなに愛される」のは、結局「誰にも愛されない」ことか。「嫌われ者」が理想?  When I hear the name Kitahara Hakushu, the first thing that comes to mind is children’s songs. And not just any children’s songs, but those impeccably “model-student” masterpieces that seem to belong in school textbooks alongside the poems of Kaneko Misuzu. For a jaded fellow like myself, they were simply too wholesome to be interesting.  So for a long time, I left Kitahara completely untouched. But one day, the word Jashūmon somehow caught my attention. I looked it up on Aozora Bunko—and was astonished.  This was the first time, late though it may have been, that I had encountered such a sharp-edged, dazzlingly intense Hakushū. In that moment, my image...

(インタビュー)京極夏彦「本が売れない時代に新風を」その2  今の若者は有能!

今の若者は有能! 本が売れないのは読み手でなく発信側に問題がーー

京極氏の言葉に感銘した。昨日に引き続き、インタビュー(その2)を略述する。


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アナウンサー 今、若者たちがスマホに時間をとられて本を手に取らないっていう時代になってきているんですけれども、京極さんとしたこれからそれに対抗していくために、どのように行動していきたいと思われていますか。

京極 僕は悪いことだと思っていません。少なくとも僕が若い頃はこんなに文字に接する機会は多くなかったです 。今の若者はLINEだとかTwitter だとか SNS だけでも随分な種類があって、それ全部文字でしょ。文字打ってんですよ。文字読んでんですよ。。つまり我々の世代よりはるかに多く文字を読んでるんです。つまり文字を読むことに関しては、多分今の世代の方が遥かに有能だと思う。
 そういう人たちに向けたプレゼンテーションが出来ていいない。発信する側ですよね。出版社も含めた。テレビはどうか分かりませんけど、でも、多分ちょっとはっと思いついて頂ければ分かると思うんですけど、テレビのバラエティ番組でもニュースでも常に画面に字が出てますよね。うるさいっていうくらい出てますよね。タレントさんの発言でさえ全部文字で出ますよね、わかりやすく。文字に対する親和性ってすごく強くなってるんですよ。つまり、文字に対する抵抗って減ってるって思うんです。
 僕らの時代は手紙書くしかなかったから。億劫でしょう? 手紙書くの。メールは簡単じゃないですか。だから、漢字も多分、書けないけど読めると思うんですよ。だって勝手に変換してくれるから。
 それに、実際手で書くよりもパソコンなどを使って書いたほうが文章の中での考え方の整理が非常にしやすいんですよ。一回書いたのを消して何度も書くことないわけで、「このパートはこっちより前に持ってきた方が分かりやすい」とか、「この表現はおかしい」とか「この繋がりがおかしい」とかすぐ治せるじゃないですか。たぶん、文章力はあると思うんですよ。あるいは、思考する力も強くなってると思うんですよ。それに対応するメディアがきちんとコンテンツを出してないっていうだけのことじゃないかなと思っているんで、「本を読まなくなりましたよね」って僕の時代も言われてましたよ。常に言われてましたよ。「漫画読んでたら頭悪くなるよ」なんて言われたけど、今は言わないでしょう? むしろ「漫画ぐらい読めばどうなの」って言うんですよ。
 その前までは「テレビばっかり見てておかしくなるよ」って言われてたけど、もうちょっと前は「小説なんか読んでるとろくな大人にならないぞ」なんて言われてたんですから。ずっと言われてきたんです。で、今の若者がとりたててダメと思わないし、むしろ今の方が全然いいと思うんですよね。
 だから、彼らが喜ぶような出し方をしていないんです、僕らが。本が売れないんだ、と言うのなら、ですね。そこは考えてゆくべきでしょう。受け手の問題ではなく、むしろ作り手の問題だ、と常にそう考えていかないと、出版という仕事は成り立たないし、もっと受け手のことを考えて、読者のことを考えて、読者のために一丸となってやってかなきゃいけないという風に思うんです。その一助となれば推理作家協会の本望だと思います。


(NHK『ラジオ深夜便』9月17日 「明日への言葉」から 略述した)





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