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祝🐍巳年 切り絵動画 ヤマタノオロチ  Happy New Year of Snake Recitation Film"Kojiki (Ancient Japanese Legends),Yamatano-orochi-The Eight-Headed Serpent"" 

  昨年末、突然、腰痛に見舞われた。慣れぬ庭作業で歩行困難に。起床時などは着替えさえ出来なかった。それが始まったのが、ちょうどこの朗読動画に着手した頃である。 「蛇(オロチ)が降りてきた!」  これは退治せねば、と、三週間の格闘と度重なる「書き出し失敗」の末、完成したのが正月二日だった。お陰で、現在はなんとか歩けるまでに痛みは緩和している。悠久の魂魄が息づく神話と対峙するのは容易でない。恐るべし「言霊」である。 At the end of last year, I was suddenly struck by lower back pain. Unfamiliar garden work left me unable to walk. At times, like when getting up in the morning, I couldn’t even get dressed. This all began right around the time I started working on this reading video. “The serpent (Orochi) has descended!” I thought, I must vanquish it. After three weeks of struggle and countless "export failures," I finally completed it on January 2nd. Thanks to that, the pain has now eased to the point where I can walk somehow. Facing myths where eternal spirits reside is no easy task. The power of "kotodama" (the spirit of words) is truly fearsome. 太鼓朗読 古事記「八俣の大蛇」 Taiko Recitation: Kojiki "Yamata no Orochi–The 8-Headed Serpent" JPN Read/ENG Subs

(インタビュー)京極夏彦「本が売れない時代に新風を」その1 〜「ラジオ深夜便」明日へのことば より




本日のラジオ「深夜便」明日へのことば のゲストだった京極夏彦
今年、日本推理作家協会理事に就任されたそうだが、
興味深い話だったので、その後半を二回に分けて略述ーー。


書籍は情報ではない 〜紙と電子書籍に関して 

アナウンサー iPad のお話に行ったところで、実は iPad 向けは最初の2週間は700円というハードカバーの半額以下でお売りになられたわけですよね。出版社側からすると、ハードカバーのような紙媒体と電車書籍だったら、同じコンテンツなんだから同じ値段で出すべきではないかという考え方もあるのではないかと思うんですが。

京極 それは多少思わないでもないんですけど、やっぱりそれは違うと思うんですよ。書籍って情報じゃないんですよ。情報だけだったら別に装丁なんかする必要ないですよ。だって、内容だけプリントアウトして、ダブルクリップで挟んで出したって同じですから、中身は。きちんと想定がしてあるでしょ。紙も選び、インクも選び、綴じ方も選び、デザインもしてフォントも変えて全部きちんとデザイナーなりなんなりが作るわけですね。一つの商品として成立してるんですよ。つまり中身は全くなくてもそれだけの価値はあるんですね。それが欲しい人って世の中に一定数いるんですよ。で、きちんと手元に置いて書棚に入れたいという人もいる。本当はそっちが欲しいんだけど、置く場所がないから買えないという人もいる。あるいは、一切置く場所がない。その上、そのお金もない。だから、安い方がいいって方もいらっしゃる。そういう人に「電子でお読み下さい」という形になるわけだから、それはニーズの違いなんだろうと思うし、書籍を選択される方はそれなりの理由があるんですよ。その理由の部分は本という物の付加価値なんだろうと思います。
 あと、本に何かを求めてる人っているんですよ。何を求めてるかというと「安いもんは要らん」という方もいらっしゃる。「こんなペラペラの物はわしには読めん」と表紙が固い立派な本でないと私のプライドが許さないみたいな方も中にはいらっしゃるんですよ。まあ、あまり多くないと思いますけど、それは極端な例ですけれども、それに近いものって誰しも少しは思っているでしょうからね。そういう人達も喜んで下さるものを出す。「そんなの要らない。でも面白い本がいい」という人のためにも出す。そうすると、形態を変える価格を変えるというのは当然のことで、ハードカバーと文庫の値段が違うように、電子書籍の値段も違うというのはそんなにおかしなことではない。

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