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注目

【白秋はロックな詩人〜北原白秋「邪宗門秘曲(ロック)」】

  北原白秋、と聞くと、真っ先に童謡のイメージを抱く。しかも、金子みすゞと並んで教科書に載るような実に優等生的名作ばかりで、荒みきった小生には退屈で仕方ない。だから、長い間ノータッチだったのだが、ふと「邪宗門」という言葉に引っかかるところがあり、「青空文庫」を閲覧してみて仰天した。かくもキレキレの白秋にお目にかかるのは、遅まきながら初めてだったのだ。童謡のイメージが見事に粉砕された瞬間だった。と同時に、ロックビートが耳に蘇ってきて、それで朗誦することにした。詩人の若き時は、なぜこうも尖っているのだろう。歳を取り名声や勲章を手にすると、鋭さはなまってしまうのか。政治にしろ芸術にしろ、「みんなに愛される」のは、結局「誰にも愛されない」ことか。「嫌われ者」が理想?  When I hear the name Kitahara Hakushu, the first thing that comes to mind is children’s songs. And not just any children’s songs, but those impeccably “model-student” masterpieces that seem to belong in school textbooks alongside the poems of Kaneko Misuzu. For a jaded fellow like myself, they were simply too wholesome to be interesting.  So for a long time, I left Kitahara completely untouched. But one day, the word Jashūmon somehow caught my attention. I looked it up on Aozora Bunko—and was astonished.  This was the first time, late though it may have been, that I had encountered such a sharp-edged, dazzlingly intense Hakushū. In that moment, my image...

効力喪失

効力喪失

朗読(というより、謡い)を録音するため、防音完備の公共施設にネット予約しようとしたらログイン出来ない。利用案内を読むと、「1年間、利用しなかった者は登録抹消」という注意書き。ああ、お役所の、何たる冷酷さ! 昨夜ニュースで、沖縄が春と秋の受勲対象者の申請を、「業務多忙」を理由に期限切れを犯した、と聞いたばかり。己れには甘く他者には厳しい(督促は忘れないが、還付は自己申告)。でも、それがYouTuberと並んで子供(親も)の人気職業なのだ。

日の出前、月下の草原で謳う。700年前、よくぞ、こんな節を歌ったものだ、と不思議な感覚に包まれる。謡曲は当時の流行歌の影響を受けた、との趣旨を、かつて高桑いづみ教授がNHKの「カルチャーラジオ」で語っていた、と記憶している。「令和」に入って歌われるのは、ハモることない男女アイドルのユニゾンと(稽古する暇もないほど忙しいのだ)、本場ラッパーが聴いたら「何これ?」と肩をすぼめるであろうジャパニーズ・ヒップホップ。とは言え、そのダサカッコ良さが私は好きで、作っては歌っている。味噌汁の朝食など絶対に有り得ない村上春樹の、とりわけ、短編を好むのと同様ように。。。

登ったり降りたいの体調が続いている。今日は謡のパワーでか、少しは持っている。老父は90まで運転したいらしい。元気なうちが花である。上記規定のように、利用を怠ると失効ーーなんて命ぜられかねない。「存在」は一息たりとも休ませてはくれない。きつい、というのは、存在の証拠。

喜べ! 泣きながらーー。


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